Product
information
NSSC FW2
特長と用途

1.16%Cr鋼でありながら、一般環境での耐食性はSUS304(18Cr-8Ni)と同等です

2.フェライト系ステンレス鋼の中で最高水準の加工性を保有し、適正な加工条件(深絞り性)の選択により、SUS304と同等の成形加工が可能となります。

3.徹底した省合金化の追求により、原料価格変動の影響をミニマイズしています。

機械的性質
  0.2%耐力(N/mm²) 引張強さ(N/mm²) 伸び(%) 硬さ(HV)
規格値 ≧205 ≧390 ≧25 ≦200
代表例 279 463 32 144
表面仕上:28
板厚:0.6mm
耐食性評価結果
耐食性に及ぼすSnの効果
浸漬試験 168時間後の外観
試験条件:0.5%NaCl水溶液 80℃
168Hr浸漬 30mm×30mm #600研磨仕上
Sn添加による顕著な耐食性の向上が認められます。
人工海水CCT試験結果
試験片形状:50×100mm 表面状態:#600研磨
腐食サイクル:人工海水噴霧、35℃ 4hr → 乾燥60℃ 2hr → 湿潤 50℃ 2hr
サイクル数:12サイクル 海浜地域暴露約2年に相当
NSSC FW2の人工海水CCT後の外観は、SUS 304と同等です。
JASO CCT試験結果
試験片形状:50×100mm 表面状態:#600研磨
腐食サイクル:5%NaC噴霧、35℃ 2hr → 乾燥60℃ 4hr → 湿潤 50℃ 2hr → 温度50℃ 2hr サイクル数:60サイクル
NSSC FW2のJASO‐CCT(塩水環境試験)での耐食性は、SUS 304と同等です。
加工性
NSSC FW2は、SUS304に対して優位な深絞り性と、フェライト系で最高水準の張り出し成形性を有します。
深絞り加工材料の流れ込みあり
パンチ(凸金型)を用いてダイ(凹金型)に材料を強制的に流し込み、様々な形状に成形する加工方法。
張り出し加工材料の流れ込みなく 引張変形
ビードなどを用いて材料の流れ込みを抑制し、パンチ(凸金型)形状を材料に転写し、成形する加工方法。加工に伴い表面積は拡大するが板厚は減少。
加工モード 深絞り 張り出し
特性値 平均r値 LDR n値 液圧バルジ
高さ(mm)
NSSC FW2 1.7 2.3 0.24 30.1
SUS304 1.1 2.1 0.42 40.5
SUS430 1.0 2.0 0.16 27.0
割れなく多段深絞り加工が可能。時期割れ発生せず。
APPENDIX
NSSC FC2の物理的性質
各種測定値
項目 単位
密度 kg/mm/m² 7.70
比電気抵抗 10¯⁸Ωm(RT) 54
比熱 kJ/kg/° C(0~100° C) 0.48
熱伝導率 W/m/° C(100° C) 25.6
熱膨張係数 10¯⁶/° C(RT~100° C) 10.8
縦弾性係数 kN/mm² 211
RT=室温
※測定結果であり、保証を意味するものではありません。
NSSC FW2の製造可能範囲
製造可能範囲は下表の通りです。下表以外の厚さ、幅につきましてもご相談に応じます。
各種表面仕上についてもお問い合わせください。(BA、高光沢2B仕上、ダルフィニッシュ、エンボス 等)
NSSC FW2の適用例

キッチンシンク

エキスバンドメタル(ラス網)

角バット

雪平鍋